私の息子はサルだった(新潮文庫)

新潮文庫
エッセイ・随筆
作品カナ:ワタシノムスコハサルダッタシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-135416-3
紙書籍ISBN:978-4-10-135416-3
息子という不可解で愛おしい生き物について綴られた、没後発見された心温まる作品集。
何でもやってくれ。子供時代を充分子供として過ごしてくれたらそれでいい――。本を読んで、お話をして、とせがんだ幼い息子。好きな女の子が「何考えていたのかなあ」と想像する小学生の息子。中学生になり、父親を亡くした親友に接する息子……。著者は自らの子を不思議な生き物のように観察し、成長していく姿に驚きつつ慈しむ。没後発見された原稿を集めた、心あたたまる物語エッセイ。(解説・窪美澄)
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佐野洋子(サノ・ヨウコ) プロフィール

(1938-2010)1938(昭和13)年生れ。幼少期を北京で過ごす。1962年武蔵野美術大学デザイン科卒業。ベルリン造形大学でリトグラフを学ぶ。創作絵本に『100万回生きたねこ』『わたしのぼうし』『ねえ とうさん』(日本絵本賞、小学館児童出版文化賞)など、創作童話として『わたしが妹だったとき』などがあり、そのほかにエッセイ集『ふつうがえらい』『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)『覚えていない』『シズコさん』『役にたたない日々』『死ぬ気まんまん』、小説『あの庭の扉をあけたとき』『クク氏の結婚、キキ夫人の幸福』などを発表している。2003年紫綬褒章受章。2010年11月永眠。