三婆(新潮文庫)

有吉佐和子/著
配信開始日: 2014/03/07
価格:660円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:サンババシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113211-2
急死した金満家の邸に同居する三老女――二人を追い出そうとする正妻、居すわる妾、血縁を主張する妹。笑いの中に〈老い〉を見据える。
敗戦の混乱のさなかに金満家の老人が急死し、残された彼の宏大な邸に本妻・妾・小姑の三人の老女が同居する。二人を追い出そうとする本妻、居すわろうとする芸者上りの妾、血縁を主張する妹――三者入り乱れての虚実のかけひき。嫉妬と猜疑の渦巻くすさまじい葛藤を赤裸に描き、笑いの中に〈老い〉の恐怖を見据えた表題作。ほかに、『役者廃業』『亀遊の死』『なま酔い』など全7編。

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有吉佐和子(アリヨシ・サワコ) プロフィール

(1931-1984)和歌山生れ。東京女子大短大卒。1956(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』、公害問題を取り上げて世評を博した『複合汚染』など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた。

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