石濤(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
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作品カナ:セキトウシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-106335-5
紙書籍ISBN:978-4-10-106335-5
83歳で著者が逝去するまでの16年間に発表された短篇のすべてを集める。井上靖文学最後の作品集。「石濤」「生きる」など全5篇を収録。
ある日突然、中国の画家・石濤の絵が一点舞い込んできた。深夜、ウイスキーの水割を飲みながらその軸に対い合っていると、不思議にアレルギー地獄から解放される。だが、どこからともなく聞こえてくる持ち主の嗄れた声。以後、度々交わされる老人との挑発的な対話……忍び寄る死の予感と対峙するような表題作他、「生きる」など全五篇を収録。作家の生涯の仕事を凝縮した最後の短篇集。
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井上靖(イノウエ・ヤスシ) プロフィール
(1907-1991)旭川市生れ。京都大学文学部哲学科卒業後、毎日新聞社に入社。戦後になって多くの小説を手掛け、1949(昭和24)年「闘牛」で芥川賞を受賞。1951年に退社して以降は、次々と名作を産み出す。「天平の甍」での芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」での日本文学大賞(1969年)、「孔子」での野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章した。