書評

2016年2月号掲載

「書評」という水先案内人を集めて

――Book Bang が目指すこと

Book Bang 編集部

 2015年12月1日、本の総合情報ウェブサイト「Book Bang」(http://www.bookbang.jp/)がオープンしました。Book Bang は本と読書にまつわる「ニュース」や「新刊情報」「読みもの」「イベント情報」なども掲載していますが、最も大きな柱が「書評」です。現在、大手新聞三社に掲載された「新聞書評」がまとめて読めるほか、出版取次二社、出版社五社の作成した書評が掲載されており、一ヶ所で横断的に読むことができます。Book Bang 公開にあたり、編集部が目標にしたこと、Book Bang の楽しみ方、今後の目標などを紹介させて頂きます。
 Book Bang は読書を楽しむ人のウェブサイトです。本を選ぶ時、最も参考になる「書評」を網羅して、読書好きの人々に便利で参考になるサイトを目指しています。この趣旨にご賛同頂いた各社の協力を得て「信頼できる」「質の高い」書評が数多く集まってきています。
 現在、朝日新聞、産経新聞、読売新聞の三紙に掲載された書評が Book Bang でも読むことができます。出版社と書店を繋ぐ出版取次からはTOHAN、日本出版販売の二社が参加。また弊誌『波』のようなブックガイド誌を発行している出版社にも御協力を頂いています。まずはKADOKAWA、幻冬舎、講談社、小学館、それに新潮社の五社からスタートしました。
 このウェブサイトは新潮社が運営を行っていますが、掲載された書評では、新潮社や参加出版社の書籍のみならず、幅広い出版社の本を分け隔てなく紹介しています。
 Book Bang には専門家や評論家、識者や著名人の方が書いた「信頼できる」「質の高い」書評が集まっています。スタートしてまだ一ヶ月あまりですが、現在すでに約850本の書評が掲載されています。確かな書評は本の魅力をさまざまな角度から伝えてくれます。それはまさに、信頼する友達がオススメしてくれるようでもあり、尊敬する先輩が選んでくれるようでもあります。「書評」は私たちを読書の大海に導いてくれる大切な水先案内人です。Book Bang は書評を広く多くの人に届け、たくさんの人に読んでもらうことにより、毎日本を読まれる読書家の方にはさらなる良書を届け、未来の読者にはきっかけとなる一冊を届けたいと願っています。
 書評以外にも Book Bang には本に関するさまざまな情報が掲載されています。参加社からは、書籍にまつわるニュースや、出版業界の動向、映像化に関する情報や、作家の出演するイベント情報などが届きます。また作家インタビューや対談など、作家の本音や創作の裏側が語られるコンテンツも多数配信されてきています。各社のウェブサイトなどで個別に告知・公開されていた情報が、見れば全部わかる! それが Book Bang の利点です。
 さらに、Book Bang だけのオリジナルコンテンツも掲載されています。現在は『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)などで大人気の画家ヨシタケシンスケさんの連載『今日も記念日!』が毎日更新中です。また「あらすじは覚えているけどタイトルが思い出せない」、そんな本を探し出す読者参加企画『ブックディテクティブ Y氏とQ博士の捜査ファイル』も行われています。こちらは図書カードのプレゼントも行っていますので、奮ってご参加ください。
 Book Bang は今後ご賛同頂ける新聞社や出版社を増やし、さらにたくさんの書評を集めていく予定です。大手書店や個人の書評家の方々にもご参加をお願いしています。またオリジナルコンテンツも充実させたいと考えており、連載小説やコラム、読書がもっと楽しくなる読者参加企画などを準備しています。
 私たち編集部は読書を楽しむ方々が、読書のあいまや、書店に行く前、本の購入を迷った時などに Book Bang を開いて、読みたい一冊と出会い、また書店であらたな本を手に取って頂ければと考えております。Book Bang に掲載されている書評では、玉石混交の情報が錯綜するインターネットの中で、匿名ではない、確かな見識を持った本の目利きたちが、責任をもって本をお勧めしています。ぜひ一度アクセスしてみてください。きっと、ベストセラーランキングではみつけることのできない良書がたくさんみつかります!

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