栄光の岩壁(下)(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:エイコウノガンペキ02シンチョウブンコ
シリーズ名: 栄光の岩壁
紙書籍ISBN:978-4-10-112210-6
シリーズ名: 栄光の岩壁
紙書籍ISBN:978-4-10-112210-6
青年はハンディを背負いつつも、アイガー北壁に挑む。巨大な氷壁は彼の前に神々しく聳え立つ。奇跡のクライマーの物語。
“六文足”の竹井岳彦は水戸で運動具商を営む美しい女性のもとに婿入りする。しかし岩壁への執念は断ちがたく、ひたすらヨーロッパへの憧れはたかまる。最初、アイガー北壁に挑むが、持ち前の慎重な判断力により途中断念する。再度、血みどろの足をひきずり、日本人としてはじめてマッターホルン北壁を征服する。実在の人物を素材にして、あらゆる困難にうちかつ男を描いた長編小説。
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新田次郎(ニッタ・ジロウ) プロフィール
(1912-1980)1912(明治45)年、長野県上諏訪生れ。無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、中央気象台に就職し、富士山測候所勤務等を経験する。1956(昭和31)年『強力伝』で直木賞を受賞。『縦走路』『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』など山岳小説の分野を拓く。次いで歴史小説にも力を注ぎ、1974年『武田信玄』等で吉川英治文学賞を受ける。1980年、心筋梗塞で急逝。没後、その遺志により新田次郎文学賞が設けられた。実際の出来事を下敷きに、我欲・偏執等人間の本質を深く掘り下げたドラマチックな作風で時代を超えて読み継がれている。