トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
ドイツ文学
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:トニオクレーゲルヴェニスニシスシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-202201-6
紙書籍ISBN:978-4-10-202201-6
美少年への抗いがたい想い――。超大作『魔の山』へと続くテーマに肉薄した初期代表作2編。
精神と肉体、芸術と生活の相対立する二つの力の間を彷徨しつつ、そのどちらにも完全に屈服することなく創作活動を続けていた初期のマンの代表作2編。憂鬱で思索型の一面と、優美で感性的な一面をもつ青年を主人公に、孤立ゆえの苦悩とそれに耐えつつ芸術性をたよりに生をささえてゆく姿を描いた「トニオ・クレーゲル」、死に魅惑されて没落する初老の芸術家の悲劇「ヴェニスに死す」。
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トーマス・マン(Mann,Thomas) プロフィール
(1875-1955)ドイツ、リューベックに生れる。実科高等学校を中退し、火災保険会社の見習い社員となるが一年で辞め、大学の聴講生となる。1894年、処女短編「転落」を発表し、詩人デーメルに認められた。1901年『ブデンブローク家の人々。ある家族の没落』で注目を集め、以降、『トニオ・クレーゲル』『ヴェニスに死す』『マーリオと魔術師』など話題作を次々と発表。1924年、11年の歳月を費やして長編『魔の山』を完成させた。1929年、ノーベル文学賞受賞。他に『ワイマルのロッテ』『ヨゼフとその兄弟たち』『選ばれし人』等著書多数。
この著者の書籍
高橋義孝(タカハシ・ヨシタカ) プロフィール
(1913-1995)東京生れ。東大独文科卒。九大、名大、桐朋学園大等で独文学教授を歴任。翻訳の他、評論、随筆でも高い評価を得た。『森鴎外』(読売文学賞)『現代不作法読本』『文学研究の諸問題』『近代芸術観の成立』等著書多数。