竹本健治(タケモト・ケンジ)
1954年、兵庫県生まれ。東洋大学文学部哲学科中退。在学中に、中井英夫の推薦により、雑誌「幻影城」で『匣の中の失楽』を連載しデビュー。この作品は、『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』と続く「黒い水脈」の系譜を継ぐものと評され、若い世代を中心にカルト的支持を得た。『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』と続く「ゲーム三部作」を発表後、SF方面にフィールドを広げていたが、新本格ムーブメントの時期に、本人や友人作家が実名で登場するメタミステリ『ウロボロスの偽書』を発表。一連のウロボロス連作として、今日まで続いている。他に、『ツグミはツグミの森』など著書多数。活字以外でも、『入神』など漫画を執筆したり、プレイステーション・ポータブルの本格推理ゲーム『TRICK×LOGIC』のシナリオも書くなど、多方面で活躍中。