不信のとき(上)(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:フシンノトキ01シンチョウブンコ
シリーズ名: 不信のとき
紙書籍ISBN:978-4-10-113222-8
シリーズ名: 不信のとき
紙書籍ISBN:978-4-10-113222-8
妻と愛人を両天秤にかけ情事に励む男たちに、妻が、愛人が、大どんでん返しの反撃を食らわす。
大手商社の宣伝部に勤める浅井義雄は結婚して15年。だが、妻・道子との間に子供はなかった。過去二度も、浅井に浮気された経験を持つ道子は、夫の愛情をつなぎとめようと必死だった。そんな折、取引業者の小柳と銀座で飲み歩くうち、浅井はマチ子というホステスに誘われるまま一夜を共にした。それが自滅へ至る第一歩だとも知らずに――。男の浮気に対する女の非情な復讐を描いた問題作。
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有吉佐和子(アリヨシ・サワコ) プロフィール
(1931-1984)和歌山生れ。東京女子大短大卒。1956(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』、公害問題を取り上げて世評を博した『複合汚染』など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた。