永遠の都5―迷宮―(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
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作品カナ:エイエンノミヤコ05メイキュウシンチョウブンコ
シリーズ名: 永遠の都
紙書籍ISBN:978-4-10-106711-7
シリーズ名: 永遠の都
紙書籍ISBN:978-4-10-106711-7
迷宮と化す時田病院、モルヒネの禁断症状、空襲の脅威――著者のライフワーク長編小説、第5巻!
三田綱町の二千五百坪の敷地に建つ時田病院は、利平の趣味の増築のために、いまや異様なまでに複雑な建物となり外見は軍艦のようで内部は迷宮と化していた。昭和19年春、悠太は名古屋の陸軍幼年学校に合格。利平は後妻の不義に心を痛めモルヒネを打つ毎日だが、12月から2ヵ月、松沢病院に入院して激烈な禁断症状を治した。昭和19年11月末から東京は度重なる空襲に脅かされていた。
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加賀乙彦(カガ・オトヒコ) プロフィール
(1929-2023)1929(昭和4)年、東京生まれ。東京大学医学部卒業。1957年から1960年にかけてフランスに留学、パリ大学サンタンヌ病院と北仏サンヴナン病院に勤務した。犯罪心理学・精神医学の権威でもある。著書に『フランドルの冬』『帰らざる夏』(谷崎潤一郎賞)、『宣告』(日本文学大賞)、『湿原』(大佛次郎賞)、『錨のない船』など多数。『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞を受賞、続編である『雲の都』で毎日出版文化賞特別賞を受賞した。