少年―ある自伝の試み―(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ショウネンアルジデンノココロミシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-106507-6
紙書籍ISBN:978-4-10-106507-6
大正時代、東京・渋谷に少年時代を送った著者が、その経験の全像を文献や証言によって厳密に検証しつつ、〈過去〉の持つ意味を探る。
私とは一体何者なのだろうか? 現在の私と少年時の私とはどのように関わっているのだろうか?――大正時代、東京・渋谷に少年時代を送った著者が、過去のさまざまな経験の全像を文献や証言によって詳細に検証しつつ、《過去》の持つ意味を探る。キリスト教体験・恋愛と性・学校生活と交遊・読書体験などを、渋谷の町の変遷を背景に回想し、少年の精神の形成を辿った自伝長編。
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大岡昇平(オオオカ・ショウヘイ) プロフィール
(1909-1988)東京生れ。京都帝大仏文科卒。帝国酸素、川崎重工業などに勤務。1944(昭和19)年、召集されてフィリピンのミンドロ島に赴くが、翌年米軍の俘虜となり、レイテ島収容所に送られる。1949年、戦場の経験を書いた『俘虜記』で第1回横光利一賞を受け、これが文学的出発となる。小説家としての活動は多岐にわたり、代表作に『武蔵野夫人』『野火』(読売文学賞)『花影』『レイテ戦記』(毎日芸術大賞)などがある。1971年、芸術院会員に選ばれたが辞退。