林檎の樹(新潮文庫)
新潮文庫
イギリス文学
作品カナ:リンゴノキシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-208801-2
紙書籍ISBN:978-4-10-208801-2
若き日の思い出の地を再訪した初老の男。その胸に去来するものは、花咲く林檎の樹の下で愛を誓った、神秘に満ちた乙女の面影……。
銀婚式の日、妻と共に若い日の思い出の地を訪れた初老のアシャーストの胸に去来するものは、かつて月光を浴びて花咲く林檎の樹の下で愛を誓った、神秘的なまでに美しい、野性の乙女ミーガンのおもかげ、かえらぬ青春の日の悔いだった……。美しく花ひらいた林檎の樹(望んでも到達することはできない理想郷)の眩ゆさを、哀愁をこめて甘美に奏でたロマンの香り高い作品。
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ゴールズワージー(Galsworthy,John) プロフィール
(1867-1933)ロンドン郊外で裕福な弁護士の子として生れる。オックスフォード大学卒業後、弁護士資格を取ったが、開業せず放浪の旅に出る。28歳頃から創作を始め、小説『物欲の人』(1906)、戯曲『銀の函』によって名声を高める。前者は『裁判沙汰』(1920)『貸家』(1921)などと共に『フォーサイト家物語』を構成する。さらに1930年には続編を加えて『フォーサイト家年代記』が完結した。1932年ノーベル文学賞を受賞。