その橋まで(上)(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ソノハシマデ01シンチョウブンコ
シリーズ名: その橋まで
紙書籍ISBN:978-4-10-114111-4
シリーズ名: その橋まで
紙書籍ISBN:978-4-10-114111-4
殺人犯としての長い刑期を終えた名本登。更生への道を歩む彼に、またしても忌わしい容疑が。<犯罪>の虚実を追求した問題作。
殺人犯として刑に服し、17年ぶりで娑婆に出てきた名本登。仮釈放を許され、自由の身になったとはいえ、彼は厳重な保護観察を受けなければならず、どんな微罪でも犯せば最後、たちまち刑務所に逆戻りだった。地道な木工職人として社会復帰の道を踏み出した彼には、しかし、ひょっとした成り行きから、婦女暴行殺人の容疑がかけられる……。犯罪者の更生の苦しみを描く問題作。
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水上勉(ミズカミ・ツトム) プロフィール
(1919-2004)福井県生れ。少年時代に禅寺の侍者を体験する。立命館大学文学部中退。戦後、宇野浩二に師事する。1959(昭和34)年『霧と影』を発表し本格的な作家活動に入る。1960年『海の牙』で探偵作家クラブ賞、1961年『雁の寺』で直木賞、1971年『宇野浩二伝』で菊池寛賞、1975年『一休』で谷崎賞、1977年『寺泊』で川端賞、1983年『良寛』で毎日芸術賞を受賞する。『金閣炎上』『ブンナよ、木からおりてこい』『土を喰う日々』など著書多数。2004(平成16)年9月永眠。