無垢の領域(新潮文庫)

新潮文庫
文芸一般
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作品カナ:ムクノリョウイキシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-125483-8
紙書籍ISBN:978-4-10-125483-8
北の大地で男と女の嫉妬と欲望が蠢き出す。子供のように無垢な若い女性の出現によって。
道東釧路で図書館長を務める林原を頼りに、25歳の妹純香が移住してきた。生活能力に欠ける彼女は、書道の天才だった。野心的な書道家秋津は、養護教諭の妻伶子に家計と母の介護を依存していた。彼は純香の才能に惚れ込み、書道教室の助手に雇う。その縁で林原と伶子の関係が深まり……無垢な存在が男と女の欲望と嫉妬を炙り出し、驚きの結末へと向かう。濃密な長編心理サスペンス。
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桜木紫乃(サクラギ・シノ) プロフィール

1965(昭和40)年、北海道釧路市生れ。2002(平成14)年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。2007年同作を収録した単行本『氷平線』でデビュ一。2013年に『ラブレス』で島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で直木賞を、2020(令和2)年に『家族じまい』で中央公論文芸賞を受賞した。他の著書に『硝子の葦』『ワン・モア』『起終点駅(ターミナル)』『無垢の領域』『蛇行する月』『ブルース』『霧』『裸の華』『氷の轍』『砂上』『ふたりぐらし』『光まで5分』『緋の河』『俺と師匠とブルーボーイとストリッパー』『孤蝶の城』『ヒロイン』『彼女たち』『谷から来た女』『青い絵本』『人生劇場』など、エッセイに『おばんでございます』『妄想radio』がある。