神戸・続神戸(新潮文庫)
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新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:コウベゾクコウベシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-101451-7
紙書籍ISBN:978-4-10-101451-7
戦時下の神戸、奇妙な国際ホテル。エジプト人がホラを吹き、ドイツ水兵が恋をする。
第二次大戦下、神戸トーアロードの奇妙なホテル。“東京の何もかも”から脱走した私はここに滞在した。エジプト人、白系ロシヤ人など、外国人たちが居据わり、ドイツ潜水艦の水兵が女性目当てに訪れる。死と隣り合わせながらも祝祭的だった日々。港町神戸にしか存在しなかったコスモポリタニズムが、新興俳句の鬼才の魂と化学反応を起こして生まれた、魔術のような二篇。(解説・森見登美彦)
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西東三鬼(サイトウ・サンキ) プロフィール
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(1900-1962)岡山県生れ。日本歯科医専卒業後、シンガポールにて歯科医院を開業。帰国後、33歳で俳句を始め、新興俳句運動に力を注ぐ。1940(昭和15)年、いわゆる「京大俳句事件」で検挙される。1942年に神戸に転居。終戦後に現代俳句協会を創設。一時、雑誌「俳句」の編集長も務めた。句集に『旗』『夜の桃』『変身』など。自伝的作品『神戸・続神戸・俳愚伝』でも高い評価を得る。