八つ花ごよみ(新潮文庫)
新潮文庫
時代小説
作品カナ:ヤツハナゴヨミシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-121345-3
紙書籍ISBN:978-4-10-121345-3
散り際の美しさ、おまいさんと眺めていたい――。年を重ね熟した情の味わい、心に染みわたる八つの絆。
満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜……移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に沁み渡る、傑作短編集。(解説・細谷正充)
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山本一力(ヤマモト・イチリキ) プロフィール
1948年高知県生まれ。東京都立世田谷工業高校電子科卒業後、様々な職を経て、1997年『蒼龍』でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。2002年、『あかね空』で第126回直木賞を受賞。その後、2012年に第1回歴史時代作家クラブ賞、2015年に第50回長谷川伸賞も受賞している。困難にあっても誇り高く生きる人々を描いて熱い支持を集め、飾らない人柄の滲むエッセイや人生相談も好評。『大川わたり』『いっぽん桜』『ワシントンハイツの旋風』『だいこん』『かんじき飛脚』『べんけい飛脚』『ずんずん!』『カズサビーチ』「損料屋喜八郎」シリーズ、「ジョン・マン」シリーズなど著書多数。