窓の魚(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:マドノサカナシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-134956-5
紙書籍ISBN:978-4-10-134956-5
私たちは堕ちていった。裸の体で、秘密の心を抱えたまま。男女4人が過ごす、温泉宿での一夜。それぞれの深刻な孤独と、ひとりの死。〈恋愛小説〉の新たな臨界点。
温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
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西加奈子(ニシ・カナコ) プロフィール
1977(昭和52)年、イランのテヘラン生れ。エジプトのカイロ、大阪で育つ。2004(平成16)年に『あおい』でデビュー。翌年、1匹の犬と5人の家族の暮らしを描いた『さくら』を発表、ベストセラーに。2007年『通天閣』で織田作之助賞、2013年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で直木賞、2024(令和6)年『くもをさがす』で読売文学賞を受賞。その他の作品に『窓の魚』『きいろいゾウ』『きりこについて』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『i』『夜が明ける』『わたしに会いたい』など多数。