全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ゼンブユルセタライイノニシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-102122-5
紙書籍ISBN:978-4-10-102122-5
お酒に逃げる夫を止めたい。お酒に負けた父を捨てたい。理不尽で切実な、家族の愛を問う物語。
夫は毎晩のように泥酔する。一歳の娘がいるのに、なぜ育児にも自分の健康にも無頓着でいられるのだろう。ふと、夫に父の姿が重なり不安で叫びそうになる。酒に溺れ家庭を壊した父だった。夫は、わたしたちはまだ、立ち直れるだろうか――。家族だから愛しく、家族だから苦しい。それでもわたしが夫に、母が父に、父が人生に捨てきれなかった希望。すべての家族に捧ぐ、切実なる長編小説。(解説・桜木紫乃)
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一木けい(イチキ・ケイ) プロフィール
1979(昭和54)年、福岡県生れ。東京都立大学卒。2016(平成28)年「西国疾走少女」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞。受賞作を含む連作短編集『1ミリの後悔もない、はずがない』は、デビュー作にして大きな話題となる。他の著書に『愛を知らない』『全部ゆるせたらいいのに』『9月9日9時9分』『悪と無垢』などがある。