地の糧(新潮文庫)

アンドレ・ジッド/著、 今日出海/訳
配信開始日: 2023/04/05
価格:605円(税込)
新潮文庫
フランス文学
作品カナ:チノカテシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-204514-5
読んでしまったら、この本を捨ててくれ給え――。若きジッドが綴った色あせない青春の書。
君はすっかり読んでしまったら、この本を捨ててくれ給え。そして外へ出給え――。語り手は、青年ナタナエルに語りかける。「善か悪か懸念せずに愛すること」「賢者とはよろずのことに驚嘆する人を言う」「未来のうちに過去を再現しようと努めてはならぬ」。二十代のジッドが綴った本書は、欲望を肯定し情熱的に生きることを賛美する言葉の宝庫である。若者らの魂を揺さぶり続ける青春の書。

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アンドレ・ジッド(Gide,Andre) プロフィール

(1869-1951)1869年、パリ生まれ。早くに父を亡(な)くし、清教徒の厳しい母に育てられる。マラルメのもとで象徴主義の洗礼を受けたのち、『パリュード』(1895年)で小説の可能性を模索。つづく『背徳者』(1902年)では、生の称揚とともに少年愛の世界を繰り広げる。他の小説に『狭き門』(1909年)、『法王庁の抜け穴』(1913年)、『田園交響楽』(1919年)などがあり、代表作の『贋金(にせがね)づくり』(1926年)は「メタフィクション」の先駆となった。政治参加にも積極的で、植民地経営やスターリン主義をいちはやく批判。『コリドン』(1924年)で男色を擁護し、『一粒の麦もし死なずば』(1926年)では自身の同性愛をカムアウトした。1947年にノーベル文学賞を受賞し、1951年、八十一歳で死去。2002年、フランスのガリマール社より未発表作『ラミエ』が出版される。

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今日出海(コン・ヒデミ) プロフィール

(1903-1984)北海道生れ。東京帝国大学仏文科卒。1950(昭和25)年、小説「天皇の帽子」で直木賞受賞。文化庁初代長官を務めた。訳書にジッド『イザベル』、ユーゴー『九三年』などがある。

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