夜露がたり
単行本
文芸一般
時代小説
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ヨツユガタリ
紙書籍ISBN:978-4-10-355531-5
紙書籍ISBN:978-4-10-355531-5
夜は溟くて重く、救いはわずかしかなかった。市井ものの正統にして新潮流。
「どいつもこいつも、こけにしやがって」「難儀だね、身内って奴から逃れられないものさ」、追い詰められ女と男は危うい橋を渡ろうとする。「あの場所の生まれでなければ」と呪い、「死んどくれよ」と言葉の礫をぶつけながら、その願いが叶いそうになると惑う。ここに江戸八景の本物がある。「傑作」と呼ぶしかない短篇集。
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砂原浩太朗(スナハラ・コウタロウ) プロフィール
1969年生まれ。2016年、「いのちがけ」で、決戦!小説大賞を受賞してデビュー。2021年、『高瀬庄左衛門御留書』が山本周五郎賞と直木賞の候補となったほか、野村胡堂文学賞、舟橋聖一文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞、2022年には『黛家の兄弟』で山本周五郎賞を受賞した。著書に『いのちがけ 加賀百万石の礎』『霜月記』『藩邸差配役日日控』などがある。