希望のゆくえ(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:キボウノユクエシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-104951-9
紙書籍ISBN:978-4-10-104951-9
姿を消した弟と、行方を追う兄。傷を抱えた兄弟が「希望」を探すあたたかなエール小説。
誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望(のぞむ)。行方を追う兄の誠実(まさみ)は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望(のぞむ)はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなる――。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望(きぼう)」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇を収録。(解説・山中真理)
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寺地はるな(テラチ・ハルナ) プロフィール
1977(昭和52)年佐賀県生れ。大阪府在住。2014(平成26)年『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。2020(令和2)年『夜が暗いとはかぎらない』が、山本周五郎賞候補。2021年『水を縫う』が吉川英治文学新人賞候補となり、同年同作で河合隼雄物語賞を受賞する。2023年『川のほとりに立つ者は』が本屋大賞9位に入賞、『わたしたちに翼はいらない』が大藪春彦賞候補となる。他の作品に『カレーの時間』『白ゆき紅ばら』など。