西方の音(新潮文庫)
新潮文庫
エッセイ・随筆
作品カナ:セイホウノオトシンチョウブンコ
無名の文学青年の満たされぬ内面を潤し、啓発した音楽――一愛好家が見出した音楽のよろこびと慰めを張りつめた文体で綴る。
時代小説家として名高い著者は、その一方で熱烈なHi-Fiマニアでもあった。その著者が、自ら手にしたレコードと再生装置について限りない愛情を込めて語る名エッセイ。『芸術新潮』誌に連載され、その紙価を高めたとも言われる音楽エッセイの代表作である。
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五味康祐(ゴミ・ヤススケ) プロフィール
(1921-1980)大阪に生れる。早稲田大学英文科中退。様々な職業を転々とした後、文芸評論家保田与重郎に師事する。1952年「喪神」が芥川賞を受賞して注目された。以後、時代小説家として活躍し、剣豪ブームをまきおこした。『秘剣』『一刀斎は背番号6』『柳生連也斎』『柳生天狗党』など時代小説の他、音楽の造詣を生かした『西方の音』はじめ、趣味が高じた野球評論、麻雀、占い等も玄人はだしであった。