出孤島記(新潮文庫)

島尾敏雄/著
配信開始日: 2002/05/03
価格:495円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:シュツコトウキシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-116402-1
人間の生と死の本質を見据え、緊迫した文体と重いリアリティで捉えた戦争文学の名作の表題作ほか、島尾文学の傑作全9編を収録。
南海の孤島にたてこもり、ベニヤ板で作られた“自殺艇”による絶望的な特攻作戦に従事する若い指揮官と180名の部下たち。死の呪縛のなかで出撃命令を待つ彼らの一触即発の極限的な状況を、人間の生と死の本質を見据えつつ、緊迫した文体と重いリアリティで捉えた戦記文学の名作「出孤島記」他、「格子の眼」「砂嘴の丘にて」「朝影」「夜の匂い」「子之吉の舌」「むかで」「冬の宿り」「川にて」。島尾文学の傑作全9編を収録。

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島尾敏雄(シマオ・トシオ) プロフィール

(1917-1986)横浜生れ。九大卒。1944(昭和19)年、第18震洋隊(特攻隊)の指揮官として奄美群島加計呂麻島に赴く。1945年8月13日に発動命令が下るが、発進命令がないままに15日の敗戦を迎える。1948年、『単独旅行者』を刊行し、新進作家として注目を集める。以後、私小説的方法によりながらも日本的リアリズムを超えた独自の作風を示す多くの名作を発表。代表作に『死の棘』(日本文学大賞・読売文学賞・芸術選奨)、『魚雷艇学生』(野間文芸賞・川端康成文学賞)など。

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