肉体の門・肉体の悪魔(新潮文庫)

田村泰次郎/著
配信開始日: 2003/02/07
価格:385円(税込)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:ニクタイノモンニクタイノアクマシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-105201-4
敗戦後の焼けたビルで共同生活する娼婦の実態。敗戦後の混沌とした風俗を大胆に描写した、記念すべき作品群。
敗戦直後の上野の焼けビルの地下で互いを見張るように共同生活を営む娼婦たち。彼女らは、金を取らずに男と寝た仲間には私刑を加えるという鉄の掟を守っていた。ある日、警察に追われた男が彼女たちの地下室に逃げ込んできて、生活をともにすることになり、娼婦たちの間には緊張感が走った……。表題2作ほか「女盗記」「霧」「『街の天使』系譜」「男禁制」「鳩の街草話」を収録。

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田村泰次郎(タムラ・タイジロウ) プロフィール

(1911-1983)三重県に生まれる。早稲田大学在学中から小説、評論などを次々と発表し、有望な新人と目されていたが、太平洋戦争開始を前に応召。中国各地を転戦し1946年に帰還する。「日本の女には貸しがある」と叫んだ言葉の通り、男女の肉体と欲望を描くことで人間の魂に迫ろうとする作品で戦後文壇に華々しく躍り出た。『肉体の悪魔』を始めとして『肉体の門』『春婦伝』『男鹿』『蝗』『地雷原』など、戦場を潜り抜けた人間だけが持つ独特の生命観に裏打ちされた文字通りの「肉体派作家」として熱狂的に支持される。1967年に脳血栓で倒れる。以後ほとんど執筆をすることがなかった。

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