龍を見た男(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
時代小説
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:リュウヲミタオトコシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-124718-2
紙書籍ISBN:978-4-10-124718-2
暗い水底で息を潜める、巨大な気配。不可思議な力に導かれた男女の機微に迫る。傑作時代短編集。
天に駆けのぼる龍の火柱のおかげで、見失った方角を知り、あやうく遭難を免れた漁師の因縁(表題作「龍を見た男」)。駆落ちに失敗して苦界に沈んだ娘と、幼な馴染で彼女をしたう口がきけない男との心の交流(「帰って来た女」)。絶縁しながらも、相手が危難の際には味方となって筋を通す両剣士の意地(「切腹」)。その他、市井の人々の仕合せと喜怒哀楽を描いて卓抜な技倆を示す傑作時代小説集。
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藤沢周平(フジサワ・シュウヘイ) プロフィール
(1927-1997)山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。1971(昭和46)年、「溟い海」でオール讀物新人賞を、1973年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』、『白き瓶』(吉川英治文学賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、作品多数。