松風の門(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
時代小説
ドラマ・映画・アニメ関連
作品カナ:マツカゼノモンシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113423-9
紙書籍ISBN:978-4-10-113423-9
男は身命を擲つ日を待っていた。主君に一命を捧げた男の生き様を描いた表題作、人情物の傑作「釣忍」など哀歓あふれる13篇。
幼い頃、剣術の仕合で誤って幼君の右眼を失明させてしまった俊英な家臣がたどる、峻烈な生き様を見事に描いた“武道もの”の典型「松風の門」、しがない行商暮しではあるけれども、心底から愛する女房のために、富裕な実家への帰参を拒絶する男の心意気をしみじみと描く“下町もの”の傑作「釣忍」、ほかに「鼓くらべ」「ぼろと釵」「砦山の十七日」「醜聞」など全13編を収録する。
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山本周五郎(ヤマモト・シュウゴロウ) プロフィール
(1903-1967)山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」と死の直前まで途切れなく傑作を発表し続けた。