ペンギンの憂鬱
新潮クレスト・ブックス
諸外国文学
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ペンギンノユウウツ
紙書籍ISBN:978-4-10-590041-0
紙書籍ISBN:978-4-10-590041-0
何が起こっているのか知らないほうがいい。自分もその謎を作りあげた張本人なのだから――。欧米各国で絶大な賞賛と人気を得た、不条理で物語にみちた新ロシア文学。
恋人に去られ孤独なヴィクトルは売れない短篇小説家。ソ連崩壊後、経営困難に陥った動物園から憂鬱症のペンギンを貰い受け、ミーシャと名づけて一緒に暮らしている。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたヴィクトルだが、身辺に不穏な影がちらつく。他人の死が自分自身に迫ってくる。ウクライナはキーウ在住のロシア語作家による傑作長編小説。
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アンドレイ・クルコフ(Kurkow,Andrej) プロフィール
ウクライナのロシア語作家。1961年レニングラード(現サンクト・ペテルブルグ)に生まれ、3歳のとき家族でキエフに移る。キエフ外国語大学卒業。出版社勤務、オデッサでの兵役を経て、小説、シナリオ、児童書を書いていたが、長らく日の目を見なかった。クルコフの名を一躍有名にしたのが『ペンギンの憂鬱』(1996年)である。約20カ国語に訳され、国際的なベストセラーとなる。キエフ在住。妻はイギリス人。
この著者の書籍
沼野恭子(ヌマノ・キョウコ) プロフィール
1957年東京生れ。東京外国語大学教授。著書に『夢のありか――「未来の後」のロシア文学』(作品社)、『ロシア文学の食卓』(日本放送出版協会)等、訳書にウリツカヤ『ソーネチカ』『女が嘘をつくとき』、クルコフ『ペンギンの憂鬱』(以上、新潮社)、アクーニン『堕天使(アザゼル)殺人事件』『リヴァイアサン号殺人事件』(以上、岩波書店)、ペトルシェフスカヤ『私のいた場所』(河出書房新社)等がある。