キリストの誕生(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:キリストノタンジョウシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-112317-2
紙書籍ISBN:978-4-10-112317-2
「神の沈黙」の意味を深く問う名著。犬のように無力だった男は、いかにしてキリストと呼ばれるようになり、人間の永遠の同伴者となったのか。
愛だけを語り、愛だけに生き、十字架上でみじめに死んでいったイエス。だが彼は、死後、弱き弟子たちを信念の使徒に変え、人々から“神の子”“救い主(キリスト)”と呼ばれ始める。何故か?――無力に死んだイエスが“キリスト”として生き始める足跡を追いかけ、残された人々の心の痕跡をさぐり、人間の魂の深奥のドラマを明らかにする。名作『イエスの生涯』に続く遠藤文学の根幹をなす作品。
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遠藤周作(エンドウ・シュウサク) プロフィール
(1923-1996)東京生れ。幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。主な作品は『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『侍』『スキャンダル』等。1995(平成7)年、文化勲章受章。