遙かな国 遠い国(新潮文庫)

北杜夫/著
配信開始日: 2013/09/06
価格:539円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ハルカナクニトオイクニシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113108-5
頭は少し弱いが、とびきり素直で力持ちの正太君の夢――遥かな魂の故郷へのあこがれをさわやかなユーモアで語る。他に4編収録。
頭は弱いがとびきり素直で力持ちの正太少年が、オンボロ漁船に雇われて、船員たちにからかわれながらも、飯焚き雑役に大奮闘。あげくに船は沈没、凍える海に放り出され、ソ連に抑留されて……北国の空の下、おおらかな恋人たちに眼を見張る。純朴な少年の眼を通して、遠い魂の故郷への憧憬を物語る表題作ほか、初期の珠玉作『三人の小市民』『埃と燈明』『為助叔父』『友情』を収録する。

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北杜夫(キタ・モリオ) プロフィール

(1927-2011)本名・斎藤宗吉。東京青山生れ。旧制松本高等学校を経て、東北大学医学部を卒業。神経科専攻。1960年、半年間の船医としての体験をもとに『どくとるマンボウ航海記』を刊行。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞。その後、『楡家の人びと』(毎日出版文化賞)、『輝ける碧き空の下で』(日本文学大賞)などの小説、歌集『寂光』を発表する一方、「マンボウ・シリーズ」や『あくびノオト』などユーモアあふれるエッセイでも活躍した。父、斎藤茂吉の生涯をつづった「茂吉四部作」により大佛次郎賞受賞。

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