海暗(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ウミクラシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113207-5
紙書籍ISBN:978-4-10-113207-5
“海暗”と呼ばれる黒潮に洗われる孤島・御蔵島――ミサイル試射場設置に反対し、離島問題に挑む島民たちの苦悩と哀歓を描く問題作。
若者は次々と島を捨て、社会の動きからも隔絶された伊豆七島の御蔵島に、ある日「米軍射爆場に内定した」というニュースが伝わる。戦争中でさえ爆弾が落ちたことはなかったのに、なぜ? あまりのことに呆然とする島民たち――別名を海暗とよばれる黒潮に、断崖絶壁を洗われる平和でのどかな御蔵島を舞台に、射爆場設置に反対し、離島問題に取組む島民の苦悩と哀歓を描く問題作。
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有吉佐和子(アリヨシ・サワコ) プロフィール
(1931-1984)和歌山生れ。東京女子大短大卒。1956(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』、公害問題を取り上げて世評を博した『複合汚染』など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた。