針女(新潮文庫)

有吉佐和子/著
配信開始日: 2014/03/07
価格:704円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:シンミョウシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113217-4
出征した男が残した〈青春の遺書〉を胸に、針仕事にうちこむ女。愛も哀しみも針一本にこめて生きた女性の姿の中に戦争の傷跡を刻む。
死にに行く男が、愛を打ちあけたら、銃後に残される女はどんなに困るだろう――出征した帝大生の弘一が残した〈青春の遺書〉を胸に、針仕事に打ちこむ孤児の清子。やがて戦争は終り、弘一は復員するが、彼の性格は一変していた。二人の愛の結末は? 愛も哀しみも針一本にこめて激動の時代を生きたひとりの女性の姿を通して、日本人が忘れてはならない戦争の傷跡を描く。

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有吉佐和子(アリヨシ・サワコ) プロフィール

(1931-1984)和歌山生れ。東京女子大短大卒。1956(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』、公害問題を取り上げて世評を博した『複合汚染』など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた。

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