湿った空乾いた空(新潮文庫)

吉行淳之介/著
配信開始日: 2014/07/04
価格:506円(税込)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:シメッタソラカワイタソラシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-114308-8
奔放で傲慢な女優Mと、世界中を旅する「私」の感情の振幅を綴る外国感情旅行。妻とMとの間で揺れる「私」を捉えた「赤い歳月」併録。
可憐でやさしく、それでいて嫉妬深く自己中心的な女性M・Mと、ゼンソクの持病がある作家の「私」が、外国旅行をする。ラスベガスでの大喧嘩からはじまって、パリの空港で別れるまでの、一組の男女の繊細な感情の揺れ動きを吐露した表題作。他に、別居した妻と入籍を迫るM・Mとの間で、自己の“青春の復活”を凝視する「私」の緊張感を表白した『赤い歳月』を併録する。

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吉行淳之介(ヨシユキ・ジュンノスケ) プロフィール

(1924-1994)1924(大正13)年、岡山市生れ。東京大学英文科中退。1954(昭和29)年「驟雨」で芥川賞を受賞。性を主題に精神と肉体の関係を探り、人間性の深淵にせまる多くの作品がある。また、都会的に洗練されたエッセイの名手としても知られる。1994(平成6)年、病没。主要作品は『原色の街』『娼婦の部屋』『砂の上の植物群』『星と月は天の穴』(芸術選奨文部大臣賞)『暗室』(谷崎賞)『夕暮まで』(野間賞)『目玉』等。

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