酸素(新潮文庫)

大岡昇平/著
配信開始日: 2014/07/04
価格:583円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:サンソシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-106506-9
日毎に緊迫の度を増す開戦前夜、神戸の〈日仏酸素株式会社〉を舞台に、多彩な人間群像、幾重にもからみあった恋愛心理の襞を描く。
神戸の〈日仏酸素株式会社〉は海軍と結びついて造船用の酸素を納入していた。その会社にひとりの青年が翻訳係として採用されたが、彼は非合法活動のために特高に追われる身だった……。日ごとに緊迫の度を増す開戦前夜の暗い時代相の中に、実業家、軍人、地下活動家、女流画家などさまざまに入り乱れる多彩な人物群像、幾重にもからまり合う恋愛心理を冷徹な筆に描く長編。

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大岡昇平(オオオカ・ショウヘイ) プロフィール

(1909-1988)東京生れ。京都帝大仏文科卒。帝国酸素、川崎重工業などに勤務。1944(昭和19)年、召集されてフィリピンのミンドロ島に赴くが、翌年米軍の俘虜となり、レイテ島収容所に送られる。1949年、戦場の経験を書いた『俘虜記』で第1回横光利一賞を受け、これが文学的出発となる。小説家としての活動は多岐にわたり、代表作に『武蔵野夫人』『野火』(読売文学賞)『花影』『レイテ戦記』(毎日芸術大賞)などがある。1971年、芸術院会員に選ばれたが辞退。

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