虚空へ(新潮文庫)

新潮文庫
文芸一般
詩歌・俳句
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:コクウヘシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-126628-2
紙書籍ISBN:978-4-10-126628-2
言葉の氾濫に対して、小さくてもいいから詩の杭を打ちたい――。生前最後に編んだ遺作詩集。
暗がりのなかで蛍火のように点滅する詩もある。今の夥(おびただ)しい言葉の氾濫に対して、小さくてもいいから詩の杭を打ちたい――。誰よりも巧みに言葉を操りながら、疑いも抱きつづけた谷川俊太郎が、最晩年にありったけの願いを込めて編んだ十四行詩・88篇。誕生の不思議、いま生きて触れている感覚、世界の恐ろしさと愛おしさ、そして死の向こう側。遺作詩集にして、現代詩の到達点。(解説・俵万智)
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谷川俊太郎(タニカワ・シュンタロウ) プロフィール

(1931-2024)1931(昭和6)年、東京生れ。1950年「文學界」に「ネロ他五篇」を発表して注目を集め、1952年に第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以降、数千の詩を創作、海外でも評価が高まる。多数の詩集、エッセイ集、絵本、童話、翻訳書があり、脚本、作詞、写真集、ビデオなども手がける。1983年『日々の地図』で読売文学賞、1993(平成5)年『世間知ラズ』で萩原朔太郎賞、2010年『トロムソコラージュ』で鮎川信夫賞、2016年『詩に就いて』で三好達治賞を受賞。ほか詩集に『六十二のソネット』『夜のミッキー・マウス』『虚空へ』、翻訳書に『あしながおじさん』『スイミー』『マザー・グース』、また尾崎真理子との共著『詩人なんて呼ばれて』など、著書多数。