赤ひげ診療譚(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
時代小説
ドラマ・映画・アニメ関連
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:アカヒゲシンリョウタンシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113406-2
紙書籍ISBN:978-4-10-113406-2
小石川養生所の“赤ひげ”と呼ばれる医師と、見習い医師との魂のふれ合いを中心に、貧しさと病苦の中でも逞しい江戸庶民の姿を描く。
幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登は、小石川養生所の“赤ひげ”と呼ばれる医長新出去定に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜられる。貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、登は事あるごとに赤ひげに反抗するが、赤ひげの一見乱暴な言動の底に脈打つ強靱な精神に次第に惹かれてゆく。傷ついた若き医生と師との魂のふれあいを描く快作。
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山本周五郎(ヤマモト・シュウゴロウ) プロフィール
(1903-1967)山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」と死の直前まで途切れなく傑作を発表し続けた。