インタビュー
2026年4月号掲載
『マンガ 赤と青のガウン 第1巻』刊行記念特集
彬子女王殿下新潮社ご訪問記
過日、皇族である彬子女王殿下が新潮社をご訪問。メディア各社の取材を受けられながら社内各所をご見学された模様を、担当編集者Iがリポートします!
対象書籍名:『マンガ 赤と青のガウン 第1巻』
対象著者:原作:彬子女王 漫画:池辺 葵
対象書籍ISBN:978-4-10-356971-8
ご来社
某日。彬子女王殿下(以下、彬子さまとお呼びさせていただきます)が、はじめて新潮社へご訪問されました。『マンガ 赤と青のガウン 第1巻』の原作者として、複数のメディア取材の対応のためにお出ましになられたわけです。
当日は朝の9時40分に新潮社へご到着。これから一日、複数のメディアの取材を受けられるのですが、お出迎えした担当編集者Iに開口一番「Iさん、机の周りはきれいにしてないでしょうね?」と笑いながら念押し。後述しますが、机の上が大惨事になってると評判のマンガ編集のご視察のためでした。ちなみに「天性の晴れ女」をご自称されるだけあってさすがの晴天! でありました。
当日の彬子さまは、ガウンを模したようなジャケットにフレアスカートという出で立ち。胸元を飾るのが赤と青の模様のガラス細工。元々は帯留めだったものをブローチとしてつけられたとのことで、インタビューのお部屋にも赤と青をあしらった花が飾られていました。
「パタパタ」と鮭シラス重
メディア取材は某テレビからスタートしました。インタビューの流れでアナウンサーと共に弊社の“世界一”とも称される校閲部を社内ご視察第1弾でご訪問に。資料である多数の辞書や時刻表の山に強く関心を示され熱心にご質問されたあと、校閲部独特の修正前と修正後の紙を重ね合わせ、パタパタと素早くめくって確認する、あおり校正=通称「パタパタ」をご見学。案内の部長の「おやりになってみますか?」とのお誘いに、彬子さまも「パタパタ」をご経験されることに! 「わたし、こういうの好きなんです」としっかり間違いを発見し、さすが研究者・学者としての本領発揮、と一同感心しきりでした。
つづいて某通信社の取材のあとお食事となるのですが、今回は弊社の社員食堂へご案内させていただきました。NHKの「サラメシ」でも特集された自慢の食堂です。
一日一メニューではありますが、専任の社員がひとつひとつ丁寧に手作り。定番の人気メニューも多数存在し、当日は、社員人気ナンバーワンの「鮭シラス重」なのでした。
食堂では、一般の社員と同じように並んで食券を出し、「大中小」の「小を!」と元気にお願いされる彬子さま。食堂の壁面には、弊社カメラマンが雑誌協会賞を受賞した愛子さまのお写真が飾られていたので、こちらもご覧いただき、少人数の関係者とともに、席に着いていただきました。一口食べて「うわ、卵がふわふわ!」とお気に召されたご様子で、昼食後は自家製コーヒーの味もご堪能。食堂の担当者たちも大喜びでした。
マンガの編集部へ
昼食後、某テレビメディアの取材のあと、社内ご視察の第2弾として、コミック事業本部へお越しいただきました。
マンガは毎日読み、コロナ前には漫画喫茶にも立ち寄られていたという彬子さま。今は、タブレットにマンガをダウンロードし、気に入ったものは紙の単行本を買われるようにしている、とのことで、編集部では「あ、あれも読んでる」「これも読んでる」と弊社発のマンガ作品を多数読んでいらっしゃることが判明。作品名をあげられるたびに、編集部から、おお、おお、と声があがりました。
編集部をぐるりと周られ、前々から聞いていた担当編集Iの机の惨状をご覧になって「あーなるほど」と笑われていた彬子さまでしたが、こちらでも「マンガ編集体験」をしていただきました。「赤と青のガウン」の新しい連載原稿の「写植指定」をしていただくわけです。

緊張してしどろもどろになるIの説明に「んんん? 校閲体験のときより、説明がわかりにくい?」と戸惑われながらも意を汲んでいただいたのか、しっかり「写植指定」を赤ペンで記入されます。当初、数ページのはずだったのが「あと1ページやります」とのめり込まれる彬子さま。さすが、です。
マンガ編集部ご視察のあと、少し時間があったので弊社の資料室もご案内。研究者としてのご興味からか、歴代の資料をご覧になったうえで、その日一番の声が出たのが、大正時代の「文庫」原型のレプリカをご覧いただいたとき。紙の質から印刷まで、活版の再現度に「え? おーー!」と歓声をあげて驚かれていたのが印象的でした。
その後、最後の社の取材が終わると、もう日はとっぷり暮れた時間。彬子さまは、少しお疲れのご様子でしたが、「著者として本は出してきましたが、こうして本作りの数々の現場を体験・視察できて大変嬉しく思いました。それぞれ本作りに関係する皆さんの熱意とお仕事を感じられて本当によかったです」と今日一日のご感想をいただき、一同すっかりますますのファンになったのでした。



