娼婦の部屋・不意の出来事(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ショウフノヘヤフイノデキゴトシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-114302-6
紙書籍ISBN:978-4-10-114302-6
一娼婦の運命の変遷と、“私”の境遇の変化を照応させつつ描いて代表作とされる「娼婦の部屋」。他に洗練された筆致の多彩な作品集。
男に翻弄され、ほかの職業についてもすぐに元の娼婦に戻ってきてしまう女に対する「私」の奇妙な執着を描いた『娼婦の部屋』。場末のキャバレーで働く女と、女のヒモで気の弱いヤクザ、三流週刊誌の記者である「私」との三角関係を淡々と描いた『不意の出来事』。ほかに『鳥獣虫魚』『寝台の舟』『風景の中の関係』など、初期の傑作短編13編を集めた作品集。新潮社文学賞受賞。
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吉行淳之介(ヨシユキ・ジュンノスケ) プロフィール
(1924-1994)1924(大正13)年、岡山市生れ。東京大学英文科中退。1954(昭和29)年「驟雨」で芥川賞を受賞。性を主題に精神と肉体の関係を探り、人間性の深淵にせまる多くの作品がある。また、都会的に洗練されたエッセイの名手としても知られる。1994(平成6)年、病没。主要作品は『原色の街』『娼婦の部屋』『砂の上の植物群』『星と月は天の穴』(芸術選奨文部大臣賞)『暗室』(谷崎賞)『夕暮まで』(野間賞)『目玉』等。