アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)
新潮文庫
エッセイ・随筆
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:アガワケノアブナイショクタクシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-118459-3
紙書籍ISBN:978-4-10-118459-3
「不味い」これが私にかけられた父の最期の言葉であった。滋味溢れる極上の食エッセイ。
亡き父、弘之の口癖は「一回たりとも不味いものは食いたくない」であった。朝食をとりながら夕食のメニューを訊ねて周囲をゲンナリさせ、気にくわない食事に出くわせば「一回損した!」と本気で憤怒する。そんなワガママで怒りん坊の父に振り回されても母は家族のために台所に立ち続け、娘サワコは冷蔵庫から干からびた食材を発掘しては、危ない料理をせっせと作る。爆笑必至の食エッセイ。
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阿川佐和子(アガワ・サワコ) プロフィール
1953(昭和28)年東京生れ。慶應義塾大学卒。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。その他の著書に『スープ・オペラ』『うから はらから』『ギョットちゃんの冒険』『聞く力』『叱られる力』などがある。