風土(新潮文庫)

福永武彦/著
配信開始日: 2001/12/07
価格:715円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:フウドシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-111504-7
画家と、その昔の恋人とのゆき違った愛の行方を追う、人生の深淵にせまる野心作。10年を費やし、著者の文学的出発をなす長編。
関東大震災と第二次大戦の勃発という二つの運命的な9月1日にはさまれた16年間を背景に、画家の桂と、彼が片時も忘れ得なかった昔の恋人・三枝夫人とのゆき違った愛の行方を追う。日本という特殊な風土に育った芸術家の愛と生の悲劇を主題に、世界史の動乱のさ中で芸術家が味わねばならなかった苦悩を描き、人生の深淵にせまる野心作。10年を費やし、著者の文学的出発をなす長編。

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福永武彦(フクナガ・タケヒコ) プロフィール

(1918-1979)1918年、福岡県生まれ。一高在学中から詩作を始める。東大仏文科卒。1948年、詩集『ある青春』、短篇集『塔』、1952年、長篇小説『風土』を発表、注目を集める。1954年、長篇小説『草の花』により、作家としての地歩を確立。以後、学習院大学で教鞭をとる傍ら『冥府』『廃市』『忘却の河』『海市』など、叙情性豊かな詩的世界のなかに鋭い文学的主題を見据えた作品を発表。1961年『ゴーギャンの世界』で毎日出版文化賞、1972年『死の島』で日本文学大賞を受賞。1979年、死去。

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