十一の色硝子(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ジュウイチノイロガラスシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-112327-1
紙書籍ISBN:978-4-10-112327-1
夕暮れの光を受け鮮やかな輝きを見せる色硝子のように、深々と心に刻まれる生の断片を描いた十一話を収録。
初老の男たちの心に残されたつらい戦争の記憶。若き留学時代にふれあった異邦の人々の上に流れた歳月の跡。兄の死と母の遺体の再埋葬にたちあい心をよぎる人生の帰着の姿。歳月、老い、そして人生……。夕暮れの光を受け鮮やかな輝きを見せる色硝子のように、深々と心に刻まれる生の断片。生きることの重みを、人生のうしろ姿を、読む者の心にしみこませる十一話を収めた短編集。
購入サイト
遠藤周作(エンドウ・シュウサク) プロフィール
(1923-1996)東京生れ。幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。主な作品は『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『侍』『スキャンダル』等。1995(平成7)年、文化勲章受章。