風車小屋便り(新潮文庫)
新潮文庫
フランス文学
文芸一般
作品カナ:フウシャゴヤダヨリシンチョウブンコ
明るい太陽と地方色豊かな風物の中にくりひろげられる純情素朴な人々の哀愁が、詩的風格と軽妙な筆で描かれた珠玉の掌篇集。
ドーデのすぐれた知的構成は、自然主義文学にあまり好意を示さなかった鴎外、漱石をして讃嘆せしめた。わけても彼の出世作たる「風車小屋便り」は、舞台を故郷南フランスの丘にとり、明るい太陽と地方色豊かな風物の中にくりひろげられる、純情素朴な人々の哀愁が、詩的風格と軽妙な筆で、慈しみの目をもちながらも鋭く記録された、珠玉のコント(掌篇)集である。1869年刊。