検事 霞夕子 風極の岬(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
ミステリ
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ケンジカスミユウコフウキョクノミサキシンチョウブンコ
シリーズ名: 検事 霞夕子
紙書籍ISBN:978-4-10-144314-0
シリーズ名: 検事 霞夕子
紙書籍ISBN:978-4-10-144314-0
「もう、どこへも行く先はないのですね」――北の断崖に渦巻く猜疑、絶望、そして愛憎。心の弱さ、人生の危うさを見つめてきた著者による出色の短編集。
夕子は北海道釧路地検に転勤になった。東京とはすべてスケールの違う生活に戸惑うなか、事件が発生した。廃業したリゾートホテルで、白骨死体が見つかったという。そして現場に残る酒盛りのあと。捜査に加わる夕子の目が光る――「札幌は遠すぎる」ほか3編収録。北の大地に渦巻く人間関係のあやを、かすかな違和感、些細な痕跡を手がかりに解きほぐす、検事・霞夕子シリーズ第3作。
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夏樹静子(ナツキ・シズコ) プロフィール
東京生れ。慶應義塾大学英文科卒。在学中からNHKの推理番組の脚本を手掛ける。結婚で一時中断するが、1969(昭和44)年江戸川乱歩賞に『天使が消えていく』で応募、執筆を再開する。繊細な心理描写を用い、社会性に富む題材を扱う。1973年、『蒸発』で日本推理作家協会賞、1989(平成元)年に仏訳『第三の女』でロマン・アバンチュール大賞、2006年、日本ミステリー文学大賞を受賞。著書は『Wの悲劇』『白愁のとき』『茉莉子』『量刑』『見えない貌』など多数。