半生の記(新潮文庫)
新潮文庫
エッセイ・随筆
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作品カナ:ハンセイノキシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-110912-1
紙書籍ISBN:978-4-10-110912-1
金も学問も希望もなく、印刷所の版下工としてインクにまみれていた若き日の姿を回想して綴る〈人間松本清張〉の魂の記録である。
日本が破滅に向って急速に傾斜していった時代、金も学問も希望すらもなく、ひたすら貧困とたたかっていた孤独な青年松本清張。印刷所の版下工としてインクにまみれ、新聞社に勤めてからも箒の仲買人までしながら一家八人の生活維持に苦しんだその時代が今日の松本文学を培(つちか)ったのであった――。本書は、社会派推理小説の第一人者である著者が若き日を回想して綴る魂の記録である。
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松本清張(マツモト・セイチョウ) プロフィール
(1909-1992)福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。1958年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。