犠牲にあらず
単行本
文芸一般
ミステリ
サスペンス
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:イケニエニアラズ
紙書籍ISBN:978-4-10-329081-0
紙書籍ISBN:978-4-10-329081-0
被害者遺族は神様で、マスコミはその忠実なる司祭なのか!? 才気漲る悪漢小説。
殺人罪に服した七年間に、俺は我知らず修羅を飼っていたらしい。出所直後から週刊誌の取材攻勢に曝され、気づけば一転、有名人に祭りあげられた男。その空騒ぎのただ中で、彼は七年の彼方からシグナルを受け取った。計画を始動する時が来たのだ。被害者側と加害者側をたやすく逆転させて楽しむ世間を消去する必要があった。
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藤野眞功(フジノ・ミサヲ) プロフィール
1981年、大阪生まれ。成蹊大学卒業後、出版社勤務を経て独立。雑誌を中心に活動し、ルポルタージュや小説、評論を発表している。ノンフィクション作品に『バタス――刑務所の掟――』(講談社)、写真家・名越啓介との共著『Familia 保見団地』(世界文化社)など。長篇小説に『憂国始末』、『犠牲にあらず』(ともに新潮社)。六篇のルポルタージュと六篇の小説を収めた短篇集『アムステルダムの笛吹き』(中央公論新社)などがある。