狂うひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ―(新潮文庫)
新潮文庫
ノンフィクション一般
作家論
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:クルウヒトシノトゲノツマシマオミホシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-135282-4
紙書籍ISBN:978-4-10-135282-4
読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞受賞。夫の不倫をきっかけに狂う妻を描いた名作『死の棘』。だが、思いもよらぬ疑惑が現われてくる。衝撃の文学ノンフィクション!
「そのとき私は、けものになりました」情事が記された夫の日記に狂乱する妻。その修羅を描いた『死の棘』。だが膨大な未公開資料を徹底解読し、取材を重ねた著者が辿りついたのは、衝撃の真実だった。消された「愛人」の真相、「書く/書かれる」引き裂かれた関係。本当に狂っていたのは妻か夫か。痛みに満ちたミホの生涯を明らかにし、言葉と存在の相克に迫る文学評伝。読売文学賞他受賞。(対談・沢木耕太郎)
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梯久美子(カケハシ・クミコ) プロフィール
1961(昭和36)年熊本県生れ。北海道大学文学部卒業。編集者を経て文筆業に。『散るぞ悲しき』で2006(平成18)年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞、同書は米・英・仏・伊など世界8カ国で翻訳出版されている。2016年に刊行された『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』は翌年、読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞の3賞を受賞した。他の著書に『世紀のラブレター』『昭和二十年夏、僕は兵士だった』『昭和の遺書――55人の魂の記録』『百年の手紙――日本人が遺したことば』『廃線紀行――もうひとつの鉄道旅』『愛の顛末――純愛とスキャンダルの文学史』『原民喜――死と愛と孤独の肖像』など多数。