外科室・天守物語(新潮文庫)
新潮文庫
文芸一般
ホラー
ファンタジー
作品カナ:ゲカシツテンシュモノガタリシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-105605-0
紙書籍ISBN:978-4-10-105605-0
伯爵夫人と姫路城妖姫の競演――。名アンソロジストが選び抜いた傑作8篇を収める。
私はね、心に一つ秘密がある――。伯爵夫人手術時に起きた“事件”を描く『外科室』。眷族を伴として姫路城天守閣に棲む妖姫が、若き武士と出逢う『天守物語』。二つの代表作に加えて、故郷金沢を情感ゆたかに描く怪異譚『霰ふる』。三島由紀夫が絶賛した絶筆『縷紅新草』。そして『化鳥』『高桟敷』『二三羽――十二三羽』『絵本の春』を収める。アンソロジスト東雅夫が選び抜いた、鏡花文学の精髄八篇。(解説・東雅夫)
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泉鏡花(イズミ・キョウカ) プロフィール
(1873-1939)金沢生れ。本名・鏡太郎。北陸英和学校中退。1890(明治23)年上京、翌年より尾崎紅葉に師事。1895年発表の「夜行巡査」「外科室」が“観念小説”の呼称を得て新進作家としての地歩を確立。以後、「照葉狂言」「高野聖」「婦系図」「歌行燈」、戯曲「天守物語」等、浪漫的・神秘的作風に転じ、明治・大正・昭和を通じて独自の境地を開いた。絶筆「縷紅新草」も三島由紀夫の絶賛を受ける。生誕百年の1973(昭和48)年には金沢市により泉鏡花文学賞が創設された。