倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

夏目漱石/著
配信開始日: 2024/05/31
価格:605円(税込)
新潮文庫
文芸一般 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ロンドントウマボロシノタテシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-101002-1
「夏目精神ニ異常アリ。」と電報まで打たれた苦悩の英国留学時代に着想を得た、瞠目の傑作7編。
イギリス留学中に倫敦塔を訪れた漱石は、一目でその塔に魅せられてしまう。そして、彼の心のうちからは、しだいに二十世紀のロンドンは消え去り、幻のような過去の歴史が描き出されていく。イギリスの歴史を題材に幻想を繰りひろげる「倫敦塔」をはじめ、留学中の紀行文「カーライル博物館」、男女間における神秘的な恋愛の直観を描く「幻影の盾」など七編をおさめる。(解説・伊藤整)

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夏目漱石(ナツメ・ソウセキ) プロフィール

(1867-1916)1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

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