母の味、だいたい伝授(新潮文庫)

新潮文庫
エッセイ・随筆
TTS(読み上げ)対応
作品カナ:ハハノアジダイタイデンジュシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-118460-9
紙書籍ISBN:978-4-10-118460-9
クリームコロッケに鶏飯。思い出の母の味。ま、「だいたい」で再現してみますか。
カレーパーティーの数ヶ月後、母は帰らぬ人となった。おいしいと言ってくれたのに。クリームコロッケ、オックステールシチュー、鶏飯……母の味は「だいたいこんな感じ?」にしか再現できないけど、それも伝授の妙味かな。ミイラ食材を同居人に食べさせて動向を静かに見守ったりもする。少々危険かもしれないけど大丈夫。ま、生きているしね。食欲と好奇心と笑いに満ちた日々を綴るエッセイ。
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阿川佐和子(アガワ・サワコ) プロフィール

1953(昭和28)年東京生れ。慶應義塾大学卒。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。その他の著書に『スープ・オペラ』『うから はらから』『ギョットちゃんの冒険』『聞く力』『叱られる力』などがある。