さぶ(新潮文庫)

山本周五郎/著
配信開始日: 2008/05/01
価格:693円(税込)
新潮文庫
文芸一般 時代小説 ドラマ・映画・アニメ関連 TTS(読み上げ)対応
作品カナ:サブシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113410-9
ぐずでお人好しのさぶ、生一本な性格ゆえに不幸な境遇に落ちた栄二。二人の心温まる友情を描いて“人間の真実とは何か”を探る。
小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋をさぶが泣きながら渡っていた。その後を追い、いたわり慰める栄二。江戸下町の経師屋、芳古堂に住みこむ同い年の職人、男前で器用な栄二と愚鈍だが誠実なさぶの、辛さを噛みしめ、心を分ちあって生きる、純粋でひたむきな愛と行動。やがておとずれる無実の罪という試練に立ち向う中で生れた、ひと筋の真実と友情を通じて、青年の精神史を描く。

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山本周五郎(ヤマモト・シュウゴロウ) プロフィール

(1903-1967)山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」と死の直前まで途切れなく傑作を発表し続けた。

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